「人を好きになりなさい。人に興味を持ちなさい」
医療家に必要な素質について、近藤社主はそう語る。人を好きになることこそが、医療の原点。それが近藤社主の根底にあり、長年CMCのスタッフたちに教え続けてきたメッセージである。
「医療って、目の前の人を助けたいから行う訳じゃないですか。知識や技術の問題じゃなくて、何とかしたいと思うから一生懸命やるんですよ」
そんな思いを持って患者に向き合い、苦痛を取り除いて、安心を与える。創業して27年間、CMCが変わらずに提供し続けてきた医療の形だ。
CMCと言えば、1人前の医療家を育て上げる教育システムが有名である。
創業して間もない頃、スタッフがなかなか定着しない時期があった。そのため、理念と教育を伝える必要性を感じた近藤社主が、試行錯誤しながら教育システムを作り上げた結果、スタッフの定着率や成長ぶりが飛躍的に上がったのだった。
例えば「CMCカレッジ」は、さながら本物の大学のように単位制を導入し、着実に技術や知識を身に付けられる社内勉強会。「C-1」は、社内外の柔整師、鍼灸師たちが技術を競い合う医療オリンピック。「CMC柔整鍼灸国試塾」は、国家資格取得を全面バックアップする塾。「社主セミナー」は心の育成を目的とした、近藤社主自らによって行われるセミナーである。
知識、技術、心の3つを身に付けた、医療家としても人として1人前の人材が、CMCからは常に生まれ続けている。
整骨院で受診した経験のある人は、国民の10人に1人程度しかいないのが現状である。
素晴らしい整骨医学をもっと普及させたい。体調が悪ければまず整骨院で受診を、という医療のファーストステージに押し上げたい。
その実現のため、CMCが大事にしているのが、「半径500mの人々を幸せにする」という思いだ。例えば「整骨院祭り」という地域密着のイベントで、住民の方々に治療を体験してもらったりなど、地域での普及活動に力を入れている。現在70カ所以上ある治療院を、さらに増やしてゆく予定もある。
いかにして、より多くの人に整骨院の良さを知っていただくか。現状に甘んじず、たえず普及活動を続ける同社の姿勢に、医療に対する誇りと熱い想いを感じた。
とても物腰が柔らかくて落ち着きがあり、向かい合っていると安心感を覚える近藤社主。その人柄のためか、若手スタッフから直接相談を受けることも少なくないという。
また、スタッフからの意見や提案を積極的に受け入れる柔軟さもある。実際に、暖かくなってスカートの女性が増える時期、院の中にO脚治療のポスターを貼り出すことにしたのは、女性スタッフの提案から始まった。
「同じ状態のまま、会社がより発展していくことはあり得ないわけですよ。だから、どんどん新しい提案をしてくれることは、経営者にとって何よりも嬉しいですね」
新人もベテランも関係なく、活躍できる場が平等にある。そんな環境も、多くのスタッフが成長してきた理由の1つなのだろう。